2026-10-18
親の車を手放すときの手続き|売る・譲る・廃車にする、自動車税は戻ってくる?

親が運転をやめると、残った車をどうするかが問題になります。乗らない車にも、自動車税や保険、駐車場代がかかり続けます。ここでは、親の車を手放すときの選択肢と、手続きで気をつけたいことを整理します。
まず「車検証」を確認する
最初に、車の中やダッシュボードにある**自動車検査証(車検証)**を見て、次の2つを確かめます。
| 確かめること | なぜ大事か |
|---|---|
| 所有者の欄 | 親の名前になっているか。ローンで買った車は、販売店や信販会社が所有者になっていることがある |
| 車検の有効期間 | 国土交通省の運輸局の案内では、車検が切れた車は名義変更(移転登録)の手続きができないとされている |
所有者が販売店や信販会社になっている場合は、ローンの残りを精算するなどして、所有者の名義を外してもらう手続きが先に必要です。
手放し方は3つ
| 手放し方 | 向いているとき |
|---|---|
| 売る(買取・下取り) | まだ乗れる車。年式が新しい・走行距離が少ない |
| 家族に譲る | 子や孫が使う場合 |
| 廃車にする | 古くて値段がつかない、動かない |
売る場合は、1社だけで決めずに、複数の買取店の査定を比べると、値段の違いが分かります。
名義が親のままの車を手続きするとき
車を売ったり譲ったりするときは、車検証の所有者(この場合は親)が手続きに関わる必要があります。普通車の名義を第三者に移すには、運輸支局の案内にあるとおり譲渡証明書などの書類が必要です。軽自動車は、運輸支局ではなく軽自動車検査協会で手続きし、必要な書類も普通車と異なります。
くわしい書類は、売却先の業者や、運輸支局・軽自動車検査協会で確認してください。
親が認知症になっていると
親の判断する力が落ちていると、親自身が書類にサインをして車を売ることが難しくなります。家族が代わりに売るには、成年後見などの手続きが必要になることがあります。「そのうち売ればいい」と思わず、親が元気なうちに手放し方を決めておくことが大切です。
→ 親が認知症になると実家が売れない?「資産凍結」の前に家族ができること → 成年後見の申立ての流れと費用
自動車税は戻ってくる?
普通車(自動車税)は月割で戻る
普通車の自動車税は都道府県の税です。大阪府の案内によると、年度の途中で**抹消登録(廃車など)**をすると、その月までの分を月割で計算し、すでに払った1年分との差額が還付されます。
- 抹消登録から1か月半ほどで「還付請求書兼口座振替申出書」が届く
- 返送してから4〜6週間ほどで口座に振り込まれる
- 名義変更(売却・譲渡)による手放しや、3月の抹消登録では還付されない
- ほかの府税に未納があると、そちらに充てられることがある
売却や譲渡の場合は、自動車税の扱いを買取店などとの間でどうするか、契約のときに確認しておきましょう。
車を手放すときは、自動車保険の「中断証明書」も忘れずに。→ 親が運転をやめるときの自動車保険
軽自動車税は戻らない
軽自動車税は市区町村の税で、毎年4月1日の時点の所有者に1年分がかかります。月割の制度がないため、年度の途中で廃車にしても還付はありません(川崎市・沼津市などの案内による)。
逆に、4月1日より前に廃車や名義変更を済ませれば、その年度分はかかりません。軽自動車を手放すなら、3月中に手続きを終えるのが一つの目安です。
手放したあとのこと
車を手放すと、親の通院や買い物の手段を考える必要があります。
まとめ
- まず車検証で「所有者」と「車検の期限」を確認する
- 手放し方は、売る・譲る・廃車の3つ。売るなら複数の査定を比べる
- 親が認知症になると売却が難しくなるので、元気なうちに決めておく
- 普通車の自動車税は廃車で月割還付あり(名義変更や3月の廃車は対象外)、軽自動車税は還付なし
この記事の出典
- 国土交通省 北海道運輸局「相続による移転登録」(車検切れの車の扱い)
- 国土交通省 北陸信越運輸局 石川運輸支局「相続に関する必要書類」(第三者への譲渡には譲渡証明書が必要)
- 大阪府「自動車税の還付金について」(2026年5月13日更新)
- 川崎市「軽自動車税(種別割)について」
- 沼津市「軽自動車税(種別割)のお知らせ」
(いずれも2026年10月に内容を確認しています)


