親の車・運転

2026-10-18

親が交通事故を起こしたら|その場でする4つの義務、保険会社への連絡、交通事故証明書の取り方

「事故を起こしてしまった」。高齢の親からそんな電話がかかってきたら、家族も動揺してしまいます。でも、まず大切なのは、親がその場でしなければならないことを落ち着いて伝えることです。

ここでは、事故のときの運転者の義務と、そのあとに家族が手伝える手続きを整理します。

その場でしなければならない4つのこと

道路交通法第72条では、交通事故があったとき、運転者は次のことをしなければならないと定めています。

義務 すること
1. 運転をやめる すぐに車を止める
2. 負傷者を救護する けが人がいれば、救急車を呼び、できる手当てをする
3. 道路の危険を防ぐ 後続の車による事故が起きないようにする
4. 警察に報告する 警察官に、事故の日時・場所、死傷者の数やけがの程度、壊れた物などを報告する

相手が「大丈夫です」と言っても、けがが軽そうに見えても、これらの義務はなくなりません。その場を離れると、ひき逃げ(救護義務違反)や報告義務違反として罰則の対象になることがあります。

電話口で家族が伝えたいこと

北海道の交通安全の案内では、事故を起こしたときの対応を次のように説明しています。

  1. 車を安全な場所に移動させ、エンジンを切る
  2. 三角表示板などを置き、周りに事故を知らせる
  3. けが人がいれば119番。事故の場所、けが人の数、けがの様子を伝える
  4. 110番。事故の場所、けが人の数、自分の名前と連絡先を伝え、警察の指示に従う

親が動揺していたら、「まず車を止めて、けがをした人がいたら119番、それから110番」と、順番に短く伝えましょう。家族が離れて住んでいる場合も、電話で一つずつ確認しながら進めることができます。

そのあとにすること

保険会社に連絡する

警察への報告が終わったら、加入している自動車保険の会社(または代理店)に連絡します。保険証券や保険会社のカードに、事故のときの連絡先が書かれています。親が保険証券の場所を分からないこともあるので、家族も連絡先を控えておくと安心です。

→ 親が運転をやめるときの自動車保険|中断証明書と等級の引き継ぎ

交通事故証明書を取る

保険金の請求などで、「交通事故証明書」が必要になることがあります。自動車安全運転センターが発行するもので、次のとおりです。

項目 内容
申請できる人 事故の加害者・被害者のほか、損害賠償を請求する権利がある親族、保険金の受取人など正当な利益のある人。代理人は委任状が必要
申請の方法 ゆうちょ銀行・郵便局(郵送で約10日)、センター事務所の窓口、インターネット
手数料 1通1,000円(インターネット申請は別に払込手数料1通143円)
申請の期限 人身事故は事故から5年、物件事故は3年を過ぎると、原則として交付できない

**警察に届け出ていない事故は、交通事故証明書が発行されません。**物損だけの小さな事故でも、警察に報告しておくことが大切です。

事故をきっかけに、運転を見直す

事故は、親の運転を家族で見直すきっかけにもなります。

75歳以上の人が、信号無視や一時不停止など、認知機能が低下すると起こしやすいとされる一定の違反をしたときは、「臨時認知機能検査」を受けることになります。その結果によっては、医師の診断を受けることになります。

事故の原因が、ペダルの踏み間違いや、道に迷ったことなどだった場合は、運転の変化のサインかもしれません。親を責めるのではなく、これからの運転について一緒に考えましょう。

今のうちに家族で準備しておくこと

  • 親の自動車保険の会社名と、事故のときの連絡先を控えておく
  • 車に三角表示板や発炎筒があるか確認する
  • 「事故のときは、まず119番と110番」を親と確認しておく
  • 事故が起きたら家族にも連絡してもらうよう、話しておく

まとめ

  • 事故のときは、運転をやめる・負傷者の救護・危険の防止・警察への報告の4つが運転者の義務(道路交通法第72条)
  • 相手が「大丈夫」と言っても、警察への報告は必要
  • そのあと保険会社に連絡。交通事故証明書は1通1,000円で、人身事故5年・物件事故3年以内に申請
  • 警察に届けていない事故は、交通事故証明書が出ない

この記事の出典

(いずれも2026年10月に内容を確認しています。事故の示談や賠償については、保険会社や弁護士などの専門家に相談してください)

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