介護サービス

2026-09-30

介護費が高くなったら戻ってくる「高額介護サービス費」とは?上限額を公的資料で解説

介護が長くなったり、介護度が重くなったりすると、毎月の介護サービスの自己負担もふくらんでいきます。

そんなときに知っておきたいのが「高額介護サービス費」です。1か月の自己負担が、所得に応じた上限額をこえた場合、こえた分が介護保険から戻ってくるしくみです。

この記事は、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」に掲載されている資料をもとに書いています(出典は記事の最後に載せています)。

1か月の上限額

区分 対象になる方 1か月の上限額
課税所得690万円以上 年収約1,160万円以上 140,100円(世帯)
課税所得380万〜690万円未満 年収約770万〜1,160万円 93,000円(世帯)
住民税課税世帯〜課税所得380万円未満 年収約770万円未満 44,400円(世帯)
住民税非課税世帯 下の2つに当てはまらない方 24,600円(世帯)
住民税非課税世帯で、年金収入+その他の所得が82.65万円以下 24,600円(世帯)/15,000円(個人)
生活保護を受けている方など 15,000円(個人など)

※「世帯」は、同じ世帯で介護サービスを使っている方全員の自己負担の合計の上限です。「個人」は、ご本人の上限です。 ※ 課税所得での判定は、同じ世帯の65歳以上の方の課税所得で行います。

計算例:上限額が44,400円の世帯で、1か月の自己負担が6万円だった場合
1
1か月の自己負担の合計
60,000円(介護サービスの1〜3割負担の合計)
2
上限額
44,400円
3
戻ってくる額
60,000円 − 44,400円 = 15,600円

対象にならない費用

高額介護サービス費で計算するのは、介護保険のサービスの自己負担(1〜3割)の部分だけです。次の費用は、合計に入りません。

合計に入る費用・入らない費用
入る
訪問介護、デイサービス、ショートステイ、施設サービスなど、介護保険サービスの自己負担(1〜3割)
入らない
施設の食費・居住費、日常生活費、福祉用具の購入費、住宅改修費、支給限度額をこえて全額自己負担になった分など
※ 施設の食費・居住費は、所得によって「負担限度額認定」で安くなる場合があります。

食費・居住費を軽くする制度は、負担限度額認定についての記事で解説しています。

受け取るには申請が必要

高額介護サービス費は、市区町村に申請して受け取ります。対象になった方には、市区町村から申請の案内が届くことが多いので、見落とさないようにしましょう。

医療費と合わせて軽くなる制度もある

同じ医療保険の世帯で、医療費と介護費の両方の自己負担があった場合は、「高額医療・高額介護合算制度」で、1年間(8月〜翌年7月)の合計額が上限をこえた分が戻ってきます。

所得の目安 75歳以上の世帯の上限(年額)
年収約1,160万円〜 212万円
年収約770万〜約1,160万円 141万円
年収約370万〜約770万円 67万円
〜年収約370万円 56万円
住民税非課税世帯など 31万円
住民税非課税で、年金収入82.65万円以下など 19万円(介護を使う方が複数なら31万円)

※ 限度額を500円以上こえた場合に支給されます。申請先は、加入している医療保険の窓口です。70歳未満・70〜74歳の方は上限額がちがいます。

まとめ

  • 介護サービスの自己負担が1か月の上限をこえると、こえた分が戻ってくる
  • 上限額は所得によって、15,000円〜140,100円
  • 食費・居住費などは対象外。申請が必要
  • 医療費も多い世帯は、「高額医療・高額介護合算制度」も確認を

介護サービスの全体像は介護サービスの入門ガイドをご覧ください。

この記事の出典

※ 金額や基準は、制度改正で変わることがあります。実際の手続きは、お住まいの市区町村や加入している医療保険にご確認ください。

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