介護サービス
2026-09-30
介護休業と介護休暇のちがい|日数・取り方・給付金を厚生労働省の情報で解説
「親の介護が始まったけれど、仕事は辞めたくない」
働きながら介護をする方のために、法律(育児・介護休業法)で決められているのが「介護休業」と「介護休暇」です。名前は似ていますが、使い方がまったくちがいます。
この記事は、厚生労働省の「介護休業制度特設サイト」をもとに書いています(出典は記事の最後に載せています)。
ひと目で分かる:介護休業と介護休暇のちがい
| 介護休業 | 介護休暇 | |
|---|---|---|
| どんなときに? | 介護の体制を整えるため、まとまった期間休む | 通院の付き添いなど、短い用事のために休む |
| 日数 | 対象家族1人につき、通算93日まで | 1年間に5日まで(対象家族が2人以上なら10日まで) |
| 分けて取れる? | 3回まで分けて取れる | 1日単位、または時間単位で取れる |
| 申し出 | 休業開始予定日の2週間前までに、書面などで会社に申し出る | 会社のルールにしたがって申し出る |
| お給料 | 雇用保険から「介護休業給付金」(休業開始時の賃金日額の67%相当)が支給される | 有給か無給かは、会社の規定による |
対象になる家族
介護休業・介護休暇の対象になる家族は、次のとおりです。
対象家族
配偶者
事実婚を含みます。
父母・配偶者の父母
自分の親だけでなく、義理の親も対象です。
子・祖父母・兄弟姉妹・孫
同居していなくても対象になります。
※ 対象家族が「要介護状態」(けがや病気、心身の障害により、2週間以上の期間にわたり常に介護が必要な状態)にあることが条件です。
介護休業は「介護をする期間」ではなく「体制を整える期間」
介護休業の93日は、長く続く介護のすべてを自分で担うには、とても足りません。厚生労働省も、介護休業の期間は、自分が介護をするのではなく、「仕事と介護を両立できる体制を整えるための準備期間」と捉えるよう案内しています。
介護休業の使い方の例(93日を3回に分けて)
1回目
介護が始まったとき
地域包括支援センターへの相談、要介護認定の申請、ケアマネジャー選び、介護サービスの手配など。
2回目
状態が変わったとき
退院後の生活の準備、介護サービスの見直し、住宅改修など。
3回目
施設への入居など
施設探しや見学、入居の手続き、実家の片付けなど。
一方、介護休暇は時間単位でも取れるので、「通院の付き添いで午前中だけ休む」「ケアマネジャーとの打ち合わせで2時間だけ抜ける」といった使い方に向いています。
知っておきたいポイント
- パートや契約社員など、期間を定めて雇われている方も対象になり得ます(日々雇用の方を除く)。介護休業の場合は、休業開始予定日から93日を経過する日から6か月を経過する日までに、契約期間が満了し更新されないことが明らかでないことが条件です
- 2025年4月1日から、介護休暇について「勤続6か月未満の人を労使協定で対象外にできる」というしくみがなくなりました
- 介護休業給付金は、雇用保険の加入期間などの条件があります。手続きは、会社を通じてハローワークに申請するのが一般的です
困ったときの相談先
会社で「介護休業の制度がない」と言われた場合でも、介護休業・介護休暇は法律で決められた権利です。困ったときは、各都道府県の労働局(雇用環境・均等部(室))に問い合わせることができます。
まとめ
- 介護休業:対象家族1人につき通算93日、3回まで分けて取れる。介護の体制を整えるための期間。給付金あり
- 介護休暇:1年に5日(2人以上なら10日)、時間単位でも取れる。通院の付き添いなどの短い用事に
- 義理の親も対象。まずは会社の就業規則と、人事・総務の担当者に確認を
親の通院の付き添いについては通院の付き添いについての記事、介護の疲れを減らす方法は介護疲れについての記事もあわせてご覧ください。
この記事の出典
(いずれも2026年9月に内容を確認しています)
※ 制度は法改正で変わることがあります。くわしくは、お勤め先の就業規則や、都道府県労働局にご確認ください。