介護サービス
2026-09-30
介護保険で手すり・段差解消の工事ができる「住宅改修」とは?対象工事と申請の流れを厚生労働省の情報で解説
「親が家の中でつまずいて転びそうになった」 「お風呂場やトイレに手すりがあれば、もっと安心なのに」
親が住み慣れた家で暮らし続けるために役立つのが、介護保険の「住宅改修」です。手すりの取り付けや段差の解消などの工事費用の一部を、介護保険で支給してもらえます。
この記事は、厚生労働省の資料をもとに書いています(出典は記事の最後に載せています)。
対象になる工事は6種類
介護保険の住宅改修で対象になる工事
① 手すりの取り付け
廊下、トイレ、浴室、玄関などに手すりをつける。
② 段差の解消
敷居を低くする、スロープをつけるなど。
③ 床や通路の材料の変更
滑りにくい床材や、移動しやすい床材に変える。
④ 引き戸などへの扉の取り替え
開き戸を、引き戸やアコーディオンカーテンなどに変える。
⑤ 洋式便器などへの取り替え
和式トイレを洋式トイレに変える。
⑥ ①〜⑤にともなう工事
手すりをつけるための壁の下地補強など、①〜⑤に付帯して必要な工事。
支給の上限
厚生労働省の資料では、住宅改修の支給限度基準額は1人20万円までとされています。このうち、自己負担の割合(1〜3割)を除いた分が、介護保険から支給されます。
| 自己負担の割合 | 20万円の工事をした場合の支給額(上限) |
|---|---|
| 1割 | 18万円 |
| 2割 | 16万円 |
| 3割 | 14万円 |
※ 20万円は1回ごとではなく、原則として1人あたりの合計です。何回かに分けて使うこともできます。 ※ 要介護状態区分が重くなったとき(3段階上がったとき)や、転居したときは、もう一度20万円まで使える場合があります。
いちばん大事なのは「工事の前に申請」
介護保険の住宅改修は、工事を始める前と、工事が終わった後の両方で、市区町村に申請する必要があります。先に工事をしてしまうと、支給を受けられないことがあるので注意しましょう。
住宅改修の流れ
1
ケアマネジャーに相談する
どこに、どんな工事が必要かを一緒に考えます。要支援の方は地域包括支援センターに相談します。
2
施工業者を選び、見積もりをとる
介護の住宅改修に慣れた業者を選ぶと安心です。
3
工事の前に、市区町村へ申請
工事の内容や見積もりなどを出します。必要な書類は市区町村に確認しましょう。
4
工事・支払い
市区町村の確認がとれてから工事をします。
5
工事の後に、市区町村へ申請
工事が終わったことを示す書類などを出して、支給を受けます。
※ 支払いの方法や必要な書類は、市区町村によって異なります。
住宅改修とあわせて知っておきたいこと
- 介護ベッドや車いすなどは、住宅改修ではなく「福祉用具の貸与(レンタル)」で用意できます。ケアマネジャーに相談しましょう
- 要介護認定を受けていることが前提です。まだの方は、まず市区町村に要介護認定を申請しましょう(流れは介護サービスの入門ガイド)
まとめ
- 手すり、段差の解消、床材の変更、引き戸への取り替え、洋式トイレへの取り替えなどが対象
- 支給限度基準額は1人20万円まで(自己負担1〜3割を除いた分が支給される)
- 工事の前と後の両方で、市区町村への申請が必要。先に工事をしないように注意
この記事の出典
- 厚生労働省「福祉用具・住宅改修」
- 厚生労働省「介護保険制度における住宅改修の概要」
(いずれも2026年9月に内容を確認しています)
※ 手続きの方法や必要な書類は、市区町村によって異なります。くわしくは、ケアマネジャーやお住まいの市区町村にご確認ください。