相続

2026-09-30

相続放棄の手続きと期限|3か月以内・費用800円・必要書類を裁判所の情報で解説

親が亡くなったあと、通帳や郵便物を見ていたら、借金やローンの書類が出てきた。

相続では、預金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も引き継ぐのが原則です。マイナスのほうが多いときなどに検討するのが「相続放棄」です。

この記事は、裁判所の公式ページをもとに書いています(出典は記事の最後に載せています)。

相続には3つの選び方がある

相続人が選べる3つの方法
単純承認
土地などの権利も、借金などの義務も、すべて引き継ぐ。
相続放棄
権利も義務も一切引き継がない。
限定承認
借金がどのくらいあるか分からないときなどに、相続した財産の範囲内で借金を引き継ぐ。
※ 相続放棄と限定承認をするには、家庭裁判所に申述(申し出)をする必要があります。

期限は「3か月以内」

相続放棄の申述は、自分のために相続が始まったことを知ったときから3か月以内にしなければならないと、民法で決められています。

3か月以内に財産を調べても、放棄するかどうか決められない場合は、家庭裁判所に「相続の承認又は放棄の期間の伸長」を申し立てると、期間を延ばしてもらえることがあります。

手続きの概要

項目 内容
申述できる人 相続人(未成年や成年被後見人の場合は、その法定代理人)
申述先 亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所
費用 収入印紙 800円(申述する人1人につき)+連絡用の郵便切手(裁判所ごとに異なる)
必要な書類 相続放棄の申述書、亡くなった方の住民票除票(または戸籍附票)、申述する人の戸籍謄本など

必要な戸籍は、立場によって変わる

申述する人ごとの主な戸籍
配偶者
亡くなった方の死亡の記載のある戸籍
共通の書類に加えて必要です。
子・孫
亡くなった方の死亡の記載のある戸籍
孫が代わりに相続する場合は、本来の相続人(親)の死亡の記載のある戸籍も必要です。
親など
亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍
子どもが相続放棄をして、親の世代に順番が回ってきた場合など。
兄弟姉妹
亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍など
亡くなった方の親などの死亡の記載のある戸籍も必要です。
※ 先に手続きをした相続人が提出済みの書類は、不要になる場合があります。戸籍の代わりに「法定相続情報一覧図の写し」を出せる場合もあります。

気をつけたいこと

自分が放棄すると、次の順番の人が相続人になる

子ども全員が相続放棄をすると、亡くなった方の親、親もいなければ兄弟姉妹へと、相続人の順番が移ります。借金がある場合は、次に相続人になる親族にも事情を伝えておくと、トラブルを防げます(相続人の順番は相続の入門ガイドで解説しています)。

遺品整理は、放棄するか決めてから

相続放棄を考えているときに、遺品を処分したり売ったりすると、相続を認めた(単純承認)とみなされるおそれがあります。放棄するかどうか決めるまでは、遺品に手をつけないようにしましょう。判断に迷ったら、弁護士や司法書士に相談を(遺品整理の進め方は遺品整理の入門ガイド)。

まとめ

  • 相続放棄をすると、借金も含めて一切を引き継がない
  • 期限は、相続が始まったことを知ったときから3か月以内。延長の申立てもできる
  • 申述先は、亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所。費用は収入印紙800円+郵便切手
  • 放棄するまでは、遺品の処分に気をつける

この記事の出典

※ 手続きの詳細は、家庭裁判所によって異なる場合があります。借金の状況など個別の判断は、弁護士や司法書士にご相談ください。

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