遺品整理
2026-09-30
遺品整理の進め方と費用|はじめての方のための全体ガイド
大切な方を亡くしたあと、いつかは向き合うことになるのが遺品整理です。
悲しみの中で、手続きや片付けを進めるのは、心にも体にも大きな負担です。「何から手をつければいいのか分からない」という方も多いと思います。
この記事は、遺品整理についていちばん最初に読んでほしい入門ガイドです。焦らず、一つずつ進めていきましょう。
遺品整理は「いつ」始める?
遺品整理そのものに、法律で決められた期限はありません。ただし、ほかの手続きの期限との関係で、目安になる時期があります。
亡くなったあとの主な手続きと、遺品整理の時期
7日以内
死亡届の提出・火葬
多くの場合、葬儀社が手続きを手伝ってくれます。
すみやかに
年金・健康保険などの手続き
年金の受給停止、健康保険証の返却、世帯主の変更など。期限は手続きごとに決まっているので、役所や年金事務所で確認しましょう。
49日前後
遺品整理を始める方が多い時期
親族が集まる四十九日の法要の前後に、形見分けをするご家族も多くいます。
3か月以内
相続放棄の期限
借金などが多い場合は、この期限までに家庭裁判所で手続きが必要です。
10か月以内
相続税の申告・納付
遺産が一定額をこえる場合のみ必要です。
※ 賃貸住宅の場合は、家賃がかかり続けるため、退去の期限にあわせて早めに進めることが多くなります。
時期の考え方は、遺品整理はいつから始めればいい?でもくわしく解説しています。
相続放棄を考えている方は注意:遺品を処分したり売ったりすると、相続を認めた(単純承認)とみなされ、相続放棄ができなくなるおそれがあります。放棄を考えている場合は、遺品に手をつける前に専門家に相談しましょう(手続きは相続放棄の手続きと期限)。
遺品整理の進め方
遺品整理の6ステップ
1
遺言書と大切な書類を探す
遺言書、通帳、印鑑、保険証券、不動産の権利証、年金手帳など。最初にこれらを見つけておきます。
2
家族・親族で方針を話し合う
誰が中心になって進めるか、いつまでに終えるか、形見分けをどうするかを決めます。
3
遺品を仕分ける
下の「4つの仕分け」を参考に、少しずつ分けていきます。
4
必要なら業者に見積もりを依頼
量が多い、遠方に住んでいる、時間がとれない場合は、専門業者に相談します。
5
片付け・清掃
不用品の処分や、部屋の清掃を行います。
6
住まいをどうするか決める
賃貸なら退去、持ち家なら売る・貸す・残すなどを考えます。
遺品の「4つの仕分け」
迷ったときは、この4つに分ける
① 大切に残すもの
重要書類、貴重品、写真や手紙などの思い出の品。
② 形見分けするもの
親族や親しかった方にゆずるもの。時計、着物、アクセサリーなど。
③ 売る・寄付するもの
家電、家具、骨董品、ブランド品など。買取に出すと、処分費用をおさえられることも。
④ 処分するもの
日用品、衣類、食品など。自治体のルールにしたがって処分します。
※ 迷うものは「保留箱」に入れて、時間をおいてから決めても大丈夫です。
業者に頼む場合の費用の目安
| 間取り | 費用の目安(一般的な相場) | 作業人数・時間の目安 |
|---|---|---|
| 1R・1K | 3万〜8万円 | 1〜2人・2〜4時間 |
| 1LDK・2DK | 7万〜20万円 | 2〜4人・半日〜1日 |
| 2LDK・3DK | 12万〜30万円 | 3〜5人・1日 |
| 3LDK・4DK | 17万〜50万円 | 4〜6人・1〜2日 |
| 4LDK以上 | 22万〜60万円 | 5人以上・2日〜 |
※ 遺品の量、処分するものの種類、エレベーターの有無、作業日数などで大きく変わります。
業者選びのチェックポイント
| チェックすること | 理由 |
|---|---|
| 見積もりが無料で、内訳がはっきりしているか | 作業後の追加料金トラブルを防ぐため |
| 必要な許可を持っているか(一般廃棄物の収集運搬、または許可業者との提携/買取なら古物商許可) | 不法投棄などのトラブルを防ぐため |
| 「遺品整理士」などの資格をもつスタッフがいるか | 遺品を大切に扱う知識があるかの目安 |
| 貴重品や書類が見つかったときの扱いを説明してくれるか | 大切なものを誤って処分しないため |
| 複数社で見積もりを比べたか | 費用や対応の差が大きいため |
まとめ
- 遺品整理に法律上の期限はないが、賃貸や相続の手続きとの関係で時期を考える
- 最初に遺言書と大切な書類を探し、家族で方針を話し合う
- 「残す・形見分け・売る・処分」の4つに分けて、少しずつ進める
- 相続放棄を考えているなら、遺品に手をつける前に専門家へ相談を
※ この記事は2026年9月時点の情報をもとにしています。手続きの期限や費用は、状況によって異なります。
この記事の出典
- 法務省「死亡届」
- 裁判所「相続の放棄の申述」
- 国税庁 タックスアンサー「No.4205 相続税の申告と納税」
(いずれも2026年9月に内容を確認しています)