不動産売却

2026-09-30

実家を売るときの流れと費用|はじめての方のための全体ガイド

親が施設に入った、親が亡くなって実家を相続した。そんなとき、多くのご家族が悩むのが「実家をどうするか」です。

思い出の詰まった家だからこそ、決めるのは簡単ではありません。でも、空き家のまま置いておくと、お金も手間もかかり続けます。

この記事は、実家の売却についていちばん最初に読んでほしい入門ガイドです。

まずは「売る・貸す・残す」を考える

実家の3つの選択肢
売る
管理の手間がなくなり、まとまったお金になります。相続人で分けやすいのも利点です。
貸す
家賃収入が入り、家も残せます。ただし、リフォーム費用や、入居者の管理が必要です。
残す・住む
家族が住む、または将来のために残します。空き家のままだと、管理や税金の負担が続きます。
※ 空き家のまま管理が不十分だと、自治体から「管理不全空家」「特定空家」に指定され、固定資産税の軽減が受けられなくなることがあります。

実家を売るまでの流れ

実家売却の6ステップ(期間の目安:3〜6か月)
1
相続登記(名義変更)
亡くなった親の名義のままでは売れません。まずは相続人の名義に変更します。
2
2〜3社に査定を依頼
不動産会社によって査定額や対応が大きく違うため、必ず複数社で比べます。
3
不動産会社と媒介契約
売却をお願いする会社を決めて、契約を結びます。
4
売り出し・内覧
買いたい人が家を見に来ます。家財道具は、この前に片付けておくのが理想です。
5
売買契約
価格や引き渡し日が決まったら、買主と契約を結びます。
6
引き渡し・代金の受け取り
残りの代金を受け取り、鍵を渡して完了です。翌年に確定申告が必要な場合があります。

相続登記については、実家を売る前に、相続登記が済んでいるか確認してくださいでくわしく解説しています。

「仲介」と「買取」のちがい

仲介 買取
買う人 一般の個人など 不動産会社
売れる価格 相場に近い価格で売りやすい 相場の7〜8割程度になることが多い
売れるまでの期間 3〜6か月程度 早ければ数週間
仲介手数料 かかる かからないことが多い
向いているケース 時間をかけても高く売りたい 早く現金化したい、古くて売れにくい

売却にかかる主な費用

費用 目安
仲介手数料 売却価格×3%+6万円+消費税(売却価格が400万円をこえる場合の上限)
印紙税 売買契約書に貼る印紙。売却価格によって数千円〜数万円
登記費用 相続登記、住宅ローンが残っていれば抵当権の抹消など
測量費 土地の境界がはっきりしない場合。数十万円かかることも
家財の片付け費用 家の広さやモノの量によって、数万〜数十万円
解体費用 更地にして売る場合。木造なら1坪あたり数万円が目安
税金 売って利益が出た場合にかかることがある(くわしくは税務署・税理士へ)

相続した実家には「3,000万円の特別控除」がある

親がひとりで住んでいた実家を相続して売る場合、条件を満たすと、売却の利益から最大3,000万円(相続人が3人以上なら2,000万円)を差し引ける特例があります。1981年5月31日以前に建てられた家であること、売却代金が1億円以下であることなど、条件がとても細かく決められています。親が老人ホームなどに入っていた場合も、条件を満たせば対象になります。

くわしい条件は、国税庁の情報をもとにまとめた空き家の3,000万円控除についての記事をご覧ください(出典:国税庁「No.3306」)。実際に使えるかどうかは、税務署や税理士に必ず確認しましょう。

親が認知症になると、実家が売れないことも

親が存命中に実家を売る場合、親の判断能力が低下していると、売買契約を結べなくなることがあります。将来売る可能性があるなら、親が元気なうちの備えが大切です(くわしくは資産凍結についての記事、家族信託とは?)。

まとめ

  • 実家は「売る・貸す・残す」から選ぶ。空き家のままは負担が続く
  • 売却は、相続登記 → 査定 → 契約 → 売り出し → 引き渡しの流れで、3〜6か月が目安
  • 高く売りたいなら「仲介」、早く売りたいなら「買取」
  • 相続した空き家には、最大3,000万円の特別控除が使える場合がある(税務署・税理士に確認を)

※ この記事は2026年9月時点の情報をもとにしています。税金や特例の条件は、法改正で変わることがあります。実際の手続きは、専門家にご確認ください。

この記事の出典

(いずれも2026年9月に内容を確認しています)

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