2026-10-28
親の死亡保険金に税金はかかる?|相続税の非課税は「500万円×法定相続人の数」。誰が保険料を払ったかで相続税・所得税・贈与税に分かれる(国税庁の情報で解説)

親が亡くなって、生命保険の死亡保険金を受け取ることになった。「これにも税金がかかるの?」と気になる方は多いと思います。答えは、誰が保険料を払っていたかで変わります。
この記事は、国税庁のタックスアンサー「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」「No.1750 死亡保険金を受け取ったとき」(いずれも令和8年4月1日現在法令等)をもとに書いています(出典は記事の最後に載せています)。
※ 税金の扱いは、保険の契約内容や家族の状況で変わります。この記事は目安です。実際の判断は、税理士や税務署に確認してください。
誰が保険料を払っていたかで、税金の種類が変わる
国税庁は、保険をかけられていた人(被保険者)、保険料を払っていた人、保険金を受け取る人の関係で、次のように整理しています。
| 被保険者 | 保険料を払っていた人 | 受け取る人 | かかる税金 |
|---|---|---|---|
| 親 | 親 | 子 | 相続税 |
| 親 | 子 | 子 | 所得税 |
| 親 | 子 | 孫など、子以外の人 | 贈与税 |
親が自分で保険料を払い、子どもが受取人になっている、いちばんよくある形では、相続税の対象になります。この場合に使えるのが、次の非課税枠です。
相続税の非課税は「500万円×法定相続人の数」
相続税の対象になる死亡保険金には、非課税の限度額があります。
法定相続人の数え方
- 相続放棄をした人がいても、放棄がなかったものとして数えます
- 養子は、実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人までを数えます
相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)と同じ数え方です。相続税がかかるかの目安もあわせてご覧ください。
相続人以外が受け取ると、非課税は使えない
非課税枠が使えるのは、相続人が受け取った死亡保険金だけです。
- 相続人ではない人(たとえば、子どもがいる場合の孫)が受け取った保険金には、非課税の適用がありません
- 相続放棄をした人や相続権を失った人は、ここでいう「相続人」に入りません。放棄をしても保険金は受け取れますが、非課税枠は使えません
相続放棄については、相続放棄の期限と手続きにまとめています。
一人ひとりの非課税の分け方
相続税がかかるのは、相続人全員が受け取った保険金の合計が、非課税限度額を超えた部分だけです。一人ひとりの課税される金額は、受け取った割合で非課税限度額を分けて計算します。
国税庁は、この計算には相続税の申告書の第9表「生命保険金などの明細書」が便利だとしています。
受け取ったら確認したいこと
- 保険証券や支払いの明細で、保険料を払っていたのが誰かを確認する
- 相続税がかかるかは、死亡保険金のうち非課税を超えた部分も含めて、遺産全体で判断する
- 生前に受けた贈与の足し戻しも関係します。親からの生前贈与は相続税に足し戻される?をご覧ください
- 亡くなったあとの年金や保険の手続きは、親が亡くなったあとの役所・年金の手続きにまとめています
まとめ
- 死亡保険金の税金は、保険料を払っていた人で変わる。親が払っていれば相続税、受け取った子なら所得税、それ以外の人なら贈与税
- 相続税の非課税は500万円×法定相続人の数(相続放棄した人も数に入る、養子は1人か2人まで)
- 非課税が使えるのは相続人が受け取った保険金だけ。相続放棄した人や相続人以外の人は使えない
- 受け取った割合で非課税を分ける。判断に迷ったら、税理士や税務署に確認する
出典
- 国税庁 タックスアンサー「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」(令和8年4月1日現在法令等)
- 国税庁 タックスアンサー「No.1750 死亡保険金を受け取ったとき」(令和8年4月1日現在法令等)
(2026年10月28日に確認)
あわせて読みたい
相続相続税がかかるかの目安|基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」、申告は10か月以内。配偶者の税額軽減と小規模宅地等の特例は申告が必要(国税庁の情報で解説)
相続税の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数。法定相続人が3人なら4,800万円です。数え方と申告期限、特例を使うには申告が必要なことを国税庁の情報で整理しました。
相続親からの生前贈与は相続税に足し戻される?|加算期間は3年から7年へ。2027年からの移り変わりと100万円の控除、年110万円の基礎控除との関係(国税庁の情報で解説)
亡くなる前の一定期間の贈与は相続税に足し戻されます。令和6年以後の贈与から期間が3年→7年に。亡くなった日ごとの加算期間と100万円の控除を国税庁の情報で整理しました。
相続親が亡くなったあとの役所・年金の手続き|年金の届出は10日・14日、葬祭費5万円など公的情報で解説
親が亡くなったあとの年金・保険・役所の手続きを、日本年金機構や自治体の公式情報で整理します。もらい忘れやすいお金もあります。