相続

2026-10-26

親が亡くなったら遺族年金は?|遺族厚生年金は報酬比例部分の4分の3、受け取れる家族の順番、65歳以上の配偶者の扱い、請求の書類(日本年金機構の情報で解説)

父が亡くなったあと、母の生活はどうなるのか。そのときに関わるのが遺族年金です。この記事は、日本年金機構の公式ページをもとに書いています(出典は記事の最後に載せています)。

※ 実際に受け取れるかどうか、金額はいくらかは、加入していた年金や家族の状況で変わります。年金事務所に確認してください。

遺族年金は2種類

種類 受け取れる人
遺族基礎年金(国民年金) 亡くなった方に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」
遺族厚生年金(厚生年金) 亡くなった方に生計を維持されていた遺族のうち、優先順位のいちばん高い人

遺族基礎年金の「子」は、18歳になった年度の3月31日までの人(20歳未満で障害等級1級・2級の人を含む)で、結婚していない人です。親が高齢の場合、子どもはすでに大人になっていることが多く、主に関わるのは遺族厚生年金になります。

遺族厚生年金の要件

亡くなった方が次のいずれかにあてはまると、遺族厚生年金が出ます。

亡くなった方の要件(いずれか)
1
厚生年金に加入している間に亡くなった
2
加入中に初診日がある病気・けがで、初診日から5年以内に亡くなった
3
1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けていた
4
老齢厚生年金の受給資格を満たしていた
合算対象期間などを含め25年以上の期間が必要

1・2の場合は、亡くなった日の前日の時点で、保険料を納めた期間(免除期間を含む)が国民年金の加入期間の3分の2以上あることなどが必要です。

受け取れる家族の順番

生計を維持されていた遺族のうち、いちばん順位の高い人が受け取ります。

順位 遺族
1 子のある配偶者
2 子
3 子のない配偶者
4 父母(55歳以上。受け取りは60歳から)
5 孫
6 祖父母(55歳以上。受け取りは60歳から)

子のない30歳未満の妻は5年間だけ受け取れます。子のない夫は、55歳以上の場合に限られ、受け取りは原則60歳からです。

年金額

  • 遺族厚生年金は、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3です
  • 要件1〜3の場合、加入期間が300月(25年)未満でも、300月とみなして計算します
  • 65歳以上で、自分の老齢厚生(退職共済)年金も受けられる場合は、比べたうえで高いほうの額になります

母が自分でも会社勤めをしていて老齢厚生年金を受けている場合は、この調整があることを知っておきましょう。

中高齢寡婦加算

夫が亡くなったときに40歳以上65歳未満で、生計を同じくする子がいない妻などは、40歳から65歳になるまで、年額635,500円が加算されます。

請求のしかた

年金請求書を、近くの年金事務所に出します(郵送もできます)。日本年金機構が案内している主な書類は次のとおりです。

  • 戸籍謄本(記載事項証明書)または法定相続情報一覧図の写し
  • 世帯全員の住民票の写し、亡くなった方の住民票の除票
  • 請求する人の収入がわかる書類(所得証明書、課税(非課税)証明書、源泉徴収票など)
  • 死亡診断書(死体検案書)のコピー、または死亡届の記載事項証明書
  • 受取先の口座の通帳など

配偶者や子が請求する場合は、年金請求書にマイナンバーを書くと、戸籍謄本や住民票を省略できることがあります。必要な書類は状況で変わるので、事前に年金事務所に相談しておくと安心です。

まだ受け取っていない年金(未支給年金)

年金を受けていた親が亡くなったときは、亡くなった月までの年金で、まだ受け取っていない分(未支給年金)を、生計を同じくしていた家族が請求できます。日本年金機構によると、未支給年金を受ける権利は5年で時効になります。亡くなったあとの年金の届出は親が亡くなったあとの役所・年金の手続きにまとめています。

まとめ

  • 親が高齢の場合、主に関わるのは遺族厚生年金
  • 受け取れるのは、生計を維持されていた遺族のうち順位がいちばん高い人(まずは配偶者)
  • 金額は、亡くなった方の報酬比例部分の4分の3。65歳以上で自分の老齢厚生年金もあれば比べて高いほう
  • 請求は年金事務所へ。書類は事前に確認を

相続の手続きの全体は相続の流れと期限、亡くなった年の所得税は親が亡くなったあとの準確定申告をご覧ください。

この記事の出典

(いずれも2026年10月26日に内容を確認しています)

※ 年金の請求は、年金事務所や「ねんきんダイヤル」にご相談ください。

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