介護サービス

2026-10-28

要介護の親は「障害者控除」の対象になることも|手帳がなくても市町村の認定で27万円・特別障害者は40万円(同居なら75万円)。大阪市の認定基準と申請先(国税庁・大阪市の情報で解説)

「障害者控除」は、障害者手帳を持っている人のための控除だと思われがちです。じつは、手帳を持っていない親でも、要介護認定を受けていて、市町村の認定を受ければ対象になる場合があります。

この記事は、国税庁のタックスアンサー「No.1160 障害者控除」(令和8年4月1日現在法令等)と、大阪市の公式ページをもとに書いています(出典は記事の最後に載せています)。

※ 控除を受けられるかは、家族の所得や状況によって変わります。この記事は目安です。実際の判断は、税理士や税務署に確認してください。

障害者控除の金額

国税庁によると、納税者本人、同一生計配偶者、扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合、次の金額を所得から差し引けます。

区分 控除額
障害者 27万円
特別障害者 40万円
同居特別障害者 75万円

親の場合は、親があなたの扶養親族であることが前提です。親を扶養に入れる要件(生計を一にしていること、親の合計所得金額が令和8年分から62万円以下など)は、親を扶養に入れると税金はどうなる?にまとめています。

手帳がなくても対象になるしくみ

国税庁は、障害者に当てはまる人のひとつとして、次の人を挙げています。

  • 精神または身体に障害のある満65歳以上の人で、障害の程度が知的障害者や身体障害者に準ずるものとして、市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人

この認定のうち、特別障害者に準ずるものとして認定を受けた人は、特別障害者になります。

つまり、手帳がなくても、市町村から「障害者控除対象者認定書」を受け取れば、障害者控除の対象になる場合がある、ということです。

控除を受けるまでの流れ
1
親が要介護認定を受けている
65歳以上で、介護保険の要介護認定を受けていることが前提(大阪市の場合)
2
市町村に認定を申請する
大阪市は、住んでいる区の保健福祉センターへ「障がい者控除対象者認定申請書」を出す
3
認定書を受け取る
要介護認定の調査票の結果などで、障害者か特別障害者かが判断される
4
年末調整・確定申告で控除を受ける
親を扶養している子どもの申告で、障害者控除を書く

大阪市の認定基準

大阪市では、介護保険の要介護認定を受けた65歳以上の方で、次の基準のどれかに当てはまる人が対象です(2026年4月1日更新のページより)。主に、要介護認定の調査票の結果で判断されます。

障害者控除の対象(障害者)

区分 基準のめやす
知的 認定調査票の「認知症高齢者の日常生活自立度」がⅡa、Ⅱb
身体 身体障害者の等級表の3級〜6級と同程度(手帳がない場合は、指定医師の診断書で判定)

特別障害者控除の対象

区分 基準のめやす
寝たきり 「障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)」がB1、B2、C1、C2のいずれかの状態が6か月以上続いている
知的(重度) 「認知症高齢者の日常生活自立度」がⅢa、Ⅲb、Ⅳ、M
身体 身体障害者の等級表の1級〜2級と同程度(手帳がない場合は、指定医師の診断書で判定)

調査票の結果が基準に届かない場合でも、医師の診断書で判断される場合があります。

※ 認定のしくみはほかの市町村にもありますが、名前や基準、申請先は市町村ごとに違います。親が住んでいる市町村の介護保険や高齢福祉の窓口に確認してください。

大阪市での申請先と必要なもの

  • 申請先:親が住んでいる区の保健福祉センター(保健福祉業務担当)。一部は行政オンラインシステムでも受け付けています
  • 申請できる人:本人、または本人を扶養している家族
  • 必要なもの:障がい者控除対象者認定申請書。場合によっては医師の診断書、代理の人が持参するときは委任状

大阪市のページでは、税控除の申告手続きの問い合わせ先として、住んでいる区を担当する市税事務所(個人市民税担当)を案内しています。

「同居特別障害者」の75万円

特別障害者にあたる親と、いつも同居している場合は、同居特別障害者として控除額が75万円になります。

扶養控除では、老人ホームに入っている親は「同居」にはなりません(国税庁 No.1180 より)。親が施設に入っているときは、同居特別障害者に当てはまるかを、税務署に確認しておくと安心です。

あわせて確認したいこと

  • 親の医療費や介護費用を子どもが払っていれば、医療費控除の対象になるものもあります。親の医療費は子どもの医療費控除に入れられる?をご覧ください
  • 要介護認定をまだ受けていない場合は、要介護と要支援の違いから、認定の申請の流れを確認できます
  • 過去の年分で控除を受けていなかったときに、さかのぼって直せるかは、税務署に相談してください

まとめ

  • 障害者控除は、障害者27万円・特別障害者40万円・同居特別障害者75万円
  • 手帳がなくても、要介護認定を受けた65歳以上の人は、市町村の認定で対象になる場合がある
  • 大阪市では、認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱa・Ⅱbなら障害者、寝たきり度B1〜C2が6か月以上やⅢa以上なら特別障害者がめやす
  • 申請は親が住んでいる区の保健福祉センターへ。認定書をもらったら、年末調整や確定申告で控除を書く
  • 判断に迷ったら、税理士や税務署、市町村の窓口に確認する

出典

(2026年10月28日に確認)

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